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学習スケジュールは時間ではなく内容で考える

学習スケジュールについては、以前「PDCAサイクルで学習スケジュールを考える」という記事を書きました。スケジュールの組み立て方は、これが基本になります。

この記事では、PDCAサイクルの中でもPlan(計画)を立てるときのポイントについて書きたいと思います。そのポイントとは、

「学習スケジュールは時間ではなく内容で考える」

というものです。

時間割≠学習スケジュール

子供に自分で学習スケジュールを立てさせると、まるで時間割のような学習スケジュールを立てることがあります。具体的には

月曜日
○時~:国語
△時~:算数
□時~:理科

といった具合です。

しかし、学習スケジュールは時間割ではありません。

そもそも学習は何のためのものかというと、「できないものをできるようにする」ためのものです。例えば、「来週までに国語の漢字を10個覚える」「来週までに算数テキストのこの問題まで解けるようになる」ためのものです。

そしてこのように考えると、時間割でスケジュールを考えることは良い方法だとは言えません。なぜなら、計画した時間だけ勉強しても、できるようになるとは限らないからです。

例えば算数の場合、ある単元の問題なら3時間でマスターできるが、別の単元の問題だと6時間かかる、という場合があるでしょう。

これを「算数は毎週必ず4時間」という方針で学習していては、時間を無駄にする週があったり、時間が足りず問題をマスターできない週があったりしてしまいます。

学校や塾の勉強が時間割でどうにかなるのは、教える側が決まった時間の中で内容を調整しているからです。家庭学習の場合は反対に、決まった内容を時間を調整して行う必要があります。

もちろん、全く時間を考慮しないわけではありません。だいたい何時~何時はこれを行う、という風に考えることは必要です。しかし、あくまでも先に考えるのは学習内容であって、時間はそれにかかる予想であると考えておきましょう。

予備日の必要性

先程学習時間は「予想」であると書きました。したがって、実際にやってみると予想ほど時間がかからなかったり、予想以上に時間がかかってしまうことがあります。

時間がかからなかった場合は問題ありませんが、予想以上に時間がかかった場合、1週間に行うべき内容が行えない可能性があります。

このような時のために、スケジュールには予め予備日を入れておきましょう。少なくとも、予備時間は入れておくべきです。大人でもそうですが、キツキツのスケジュールはだいたい破綻します。

なお、もし予備日が余ったら、その日は自由日とすれば良いでしょう。大人にありがちなパターンとして、「今週は早く終わったみたいから、追加でこれもやらせよう」というものがありますが、これはやらない方が良いです。

なぜなら、子供が「早く勉強を終わらせる」というモチベーションを失ってしまうからです。子供が「早く勉強を終わらせる」という望ましい行いをしたのに、これに対して「勉強を増やす」という子供にとっては嬉しくない対応をすると、子供は「早く勉強を終わらせる」ことをしなくなってしまいます。

子供が「早く勉強を終わらせる」という望ましい行いをしたのであれば、これに対しては「自由時間を与える」という子供にとって嬉しい対応をしましょう。そうすれば、子供は「早く勉強を終わらせる」ことに対するモチベーションを高めます。

スケジュールをはじめとした勉強法は、やらなくてもどうにかなるゆえに、忙しい毎日の中で後回しにされがちです。しかし、忙しい時ほど勉強法について考えるべきです。初めのうちはブレーキとなりますが、中長期的に考えれば、勉強法を考えて勉強をした方がはるかに楽になりますし、成績も伸びていきます。